Jóhann Jóhannsson: ibm 1401, a user's manual |
Johann Johannssonはアイスランドの作曲家・鍵盤奏者でアイスランドの芸術家集団Kitchen Motorsの創始者、アイスランド音楽界の最重要人物。
このアルバムは比較的ミニマムな編成で行われたというEnglabornと異なり、60人のフルオーケストラによって演奏されています。そのサウンドはかなりクラシックよりのエレクトロニカ。でもどこにも属さない音楽という感じがします。そして、あまりにも美しく、感動的な音楽です。特にPart 5/The Sun's Gone Dim and the Sky's Turned Blackのイコライズされたヴォイスと繊細なオーケストラとの競演は言葉に出来ないほど美しいです。 The sun's gone dim, and The moon's turned black; For I loved him, and He didn't love back. これほど心を揺り動かされ、落涙させるほどの美しい音楽は初めてと言ってもいいです。アイスランドに初めて輸入されたコンピューター、IBM1401の鎮魂歌として作られた音であり、そのIBM1401も用いられているのですが、コンピューターの鎮魂歌としてはあまりにも美しすぎる音楽です。 このアルバムが作られた背景も面白いので、調べてみると興味深いです。アイスランドは音楽の豊境ですが、Johann Johannssonの音楽はずば抜けて素晴らしいです。このアルバムだけでなく、彼の他のアルバム…Englaborn、Disもどちらも素晴らしいので聴いてみてください。 |
ザ・キンクス・シングル・コレクション(1964~1970) |
日本盤に追加収録されたM26は、IBMのCMに起用された曲です。
'66年発表当時に付けられた邦題がいまだに残されていますが、「I'm not Like Everybody Else」(自分は他の誰とも違うんだ!)という原題からは、たとえ変わり者(kink)と呼ばれても、大多数の支持を得ることがなくても、自分の好みや意思を貫き通すことを宣言した大名曲です。「ユー・リアリー・ガット・ミー」や「オール・オブ・ザ・ナイト」に代表される荒々しいギターリフを主体とした粗いサウンドのみならず、そのメッセージからして、キンクスこそパンク・ロックの元祖と呼ばれることを証明するに相応しい曲だと言えます。 今や英国最長老バンドの一つとなったキンクスの、この曲に込められた思いを地で行くような長く険しい道のりを振り返るとき、この初期の宣誓こそレイ・デイヴィスの生き様を飾りや偽りなく表現していたのだということを痛感させられます。 '60年代キンクス(所謂PYEレーベル時代)は前述したような初期のシングル・ヒットにばかり目が向きがちですが、実はそれらのB面にはオリジナル・アルバムには収録されていない隠れた名曲が数多く、私はそういった曲を発見することを通じてレコード・コレクションの喜びを随分教えられたものです。 この曲もそういったものの一つでしたので、キンクス自身も発表したまま長い間放置していたほどでしたが、そんなキンキー・マニアの声が届いたのかどうか、30年後の'96年になって初めて2枚組ライヴ・アルバム「To The Bone」の中で演奏されました。しかも、弟デイヴのリードギターを大きくフューチャーしたアレンジは、そのライヴのハイライトとなって、思わず涙がこぼれてきそうな感動的な出来栄えでした。 きっかけはどうであれ、このシングルA面曲集に例外的に追加されたM13のB面曲に、改めてスポットを当てる編集盤です。 |
Best Fest |
ハーモニーの素晴らしさは勿論ですけど、リードボーカルのショーンの明るい声がステキ。落ち込んだ時にも彼らの声を聞くといつでも元気を取り戻せます。心のビタミン剤みたいなロッカペラが大好きです。 このアルバムでは山下達郎のライド・オン・タイムやサザンの愛しのエリーなど耳慣れた曲も入っていて、それも嬉しいです。オリビアを聞きながら、は杏里よりもロッカペラバージョンが良いです。 ライナーノーツのイラストもチャーミングなんだけど、歌詞カードの文字が小さすぎるのが唯一の難点かなぁ、なんて思うのはこちらの目が老化してるためかな(^_^;。でも、彼らのファン層の幅広さを考えたら、高齢者への配慮も欲しいところ。 でも、アルバムそのものは期待以上の素晴らしさです。 |
How Computers Work (How Computers Work) |
基本情報技術者試験合格者レベルの知識があれば,英語が読めなくても楽しく見ることができます。図が分かり易いので,その回りの英語を読むとそれなりに読めます。知っている事柄の中で,知っている用語がどういう言い回しの英語で説明されるか,確認できます。新しい発見もあるでしょう。 英語力を付けるため,また,コンピュータの動作原理の確認のためにも手元に置いてときどき読むといいですよ。 |
Who Says Elephants Can't Dance? |
私はこの本を読むまでIBMの社名は当然知っていましたが、1993-4に株価が1/3に落ち込むまでに問題を抱えていたことなどは知りませんでした。ハーバードビジネススクールを卒業した著者がアメリカンエクスプレス、ナビスコなどでのビジネス経験を生かしながら、厳しい局面にある「別の時代」に出来上がったIBMの構造改革に着手し成功に導くまでが読者に語りかけるような自然で平易な英語で書かれています。当時のマイクロソフト、インテル、ロータス代表者たちなどとのやりとりも生き生きと描かれています。難しいIT用語はほとんど出てこないので、誰が読んでも楽しめると思いますよ。 |
「先読み力」で人を動かす ~リーダーのためのプロアクティブ・マネジメント~ |
この書籍は、プロジェクト型の仕事に関わる人は一回は読むべきです。
プロジェクトリーダ経験を数回経験していましたが、メンバーに求めるマインドが明確に書かれています。 また、プロジェクトリーダとしてどのように行動することによって、メンバーが動くようになるのか明確に書かれています。 自分がプロジェクトで実践していることが、明確に書かれているので驚きました。 昨今は、「俺の言われたとおり動けばよ」といったアプローチではプロジェクトは回らないと思います。 上記のようなアプローチでプロジェクトを回している人はぜひ新たな視点を得るためにも読んでみてください。 |
巨象も踊る |
ルイス・ガースナーという人は偉大な経営者だ。
会社の問題点を一つ一つ洗い出し、解決し、業績を回復させた。 もちろん、それは認める。 しかし、こんなにもすばらしい経営手法は私には真似できない。 英雄伝を読むことはできたし、十分に楽しめた。 しかし、私の人生に直接何か得るものがあったかといえば、少しばかりのリーダーシップ論くらいしかない。 読み物としてはおすすめかな。 |
世界で最も賞賛される人事 |
本書では、地球的規模で事業展開されている超大企業が行なう人事戦略の一端を知る事ができます。
GE、ジョンソン2、P&G、といった企業の人事担当者が、実際に稼動している人事システムに触れながら、その効果について説明する形式という内容になっています。 経営の神様ジャックウェルチが率いるGEはその戦略的な事業展開が注目されますが、人事面も一流です。本書では、その内、リーダー作りを通したGEの人事理念を知ることができます。 ジョンソン&ジョンソンは、特に信用を重視した経営方針が特徴ですが、従業員に対する行動規範を明確にし、その徹底による経営展開が好調な事業成長につながっている事がよく分かります。 P&Gは、目標管理制度、評価制度等が記されています。 そして、これらの企業に共通する点は、企業理念を明確にしているところです。 企業として、何を目指しているか、どんな事を成し遂げたいのか、社会にどうやって貢献するか、等といったことを定めています。 また、その上で、従業員に求める行動規範、業務遂行指針、といったことまで示しています。 そして、企業理念や行動規範というものは、非常に具体的に書かれています。誰が見ても分かりやすく、間違いにくい、表現なのです。 よく日本企業では、象徴的な文章表現で、観念的な内容を掲げる事があります。この場合とは正反対です。 ところで、本書で紹介されている企業の行動について、日本の中小企業がそのまま、取り入れるべきモノは多くないかもしれません。しかし、こういった世界の最先端の流れを抑えつつ、現実の企業経営に携わる事は、大きな効果を生む事は間違いないと思います。 【内容紹介】 ・全ての人に求められる「GEバリュー」 ・マネジメントをスムーズにするアシミレーション ・率先垂範が理念を根付かせ。浸透させる |