フェルメール 「小路」 (3/3)
池袋ウエストゲートパーク Classic Edition |
原作とドラマの違い、脚本がどうのこうの(あれはあれで良い脚本であったと思う)と言う前に、音楽的なことではないだろうか。 視覚は読む人読む人の想像力がものを言う。しかし指定された音楽は、それを聴いて初めて納得するだろう。 IWGPと大昔の作曲者の想いがリンクする。 ってだいそれたことは言いません。聞きながら本を読んでください。 すんなり話が頭に浮かぶ。この俺にもできたんだ、あんたにできないはずがない。 |
ベートーヴェン : 弦楽四重奏曲全集1〔第8&第9番〕 |
4つの楽器がとても良いバランスで演奏されており,たいへん心地よく,これぞ音楽といったところ。2002年5月の来日で8番の演奏を聴いたが,これも素晴らしかった。このカルテットの特徴は,4つの楽器で曲を演奏しているところ。第1バイオリンだけが主役というわけではない。来日時の公開レッスンも聴講したが,アンサンブル,バランス,イントネーションを重視するその姿勢は,このCDでもよくわかる。彼らそれぞれがかなりの凄腕なのだが,それを聴いている側に押し付けていないのも,快適に聴ける要因だろう。お勧めの1枚。 |
フェルメール全点踏破の旅 (集英社新書ヴィジュアル版) (集英社新書ヴィジュアル版) |
写真やDVDで見るよりもやはり絵画は実物で間近に見てこそその価値や存在感、美しさがわかるもの。けれども、フェルメールのように現存がおよそ40点以下であってもたぶん全点踏破は叶わない夢であろう。本書はそんなはかない夢を実現してくれた好著。雑誌の連載のようなので1話ごとの完結感が高く、多少、統一感に欠ける気もするが短期間でヨーロッパからアメリカまで渡り、個人蔵・非公開以外は一気に踏破した作者に敬意。紙質、レイアウト、写真もなかなか。この本、1冊だけポケットにいれてまったく予約のない「フェルメール追っかけ旅行」を敢行して、最後にフィラデルフィアで完走記念に「ロッキー階段」を駆け上がりたいものです・・・。 |
フェルメール ――謎めいた生涯と全作品 Kadokawa Art Selection (角川文庫) |
フェルメール論ならこの人って言われているのが本文庫の作者、小林頼子女史ですが、朽木ゆり子女史の「全点踏破の旅」もよく読まれておりますね。2008年の日本は、展覧会が行われている事もあって、まさに美術界はフェルメール一色です。
1654年10月12日午前10時30分、フェルメールの生地オランダ・デルフトで、画家の画風を一変させるある重大な事件が起こりました。一体、何が起こったのでしょう? 画家の画風は1674年のパトロンの死によっても、また宿敵フランスの侵略によっても大きく変わっていきました。はてさて? 小林は、個々の絵画が持つ意味合いというものには余り重視せず、むしろ、画面の描き方そのものに興味を持って「フェルメール論」を展開しております。 本書は、10年前に出版された「フェルメール論」の圧縮版であるため、文字通り学術書に他ならず、アマチュア美術愛好家にとっては少々小難しい・しつこい箇所もあります。 「デルフト眺望」は、実際に現地を歩いた感想も含め、非常に細かな評論を展開していますが、「よくここまでやるよ!」って感心してしまいます。 小林によれば、フェルメールの関心は一貫して、 ・人間の目にとって合理的な空間とは何か ・人間の目にとって合理的な光の表現とは何か ということにあったようですよ。 そんなものなのでしょうか? 個人的には「取りもち女」のような風俗画のほうが、圧倒的に面白いとは思いますが・・・・・。 |
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