若松みなと祭り2008 五平太ばやし競演会(花龍愛鼓会)
花と龍 [DVD] |
原作者は火野葦平。
舞台は九州、福岡、若松。そこの荷揚げ人足(ゴンゾウ)たちの頭になった男とその妻の豪快な話し。 時代はそもそも明治。歯時計思い切り逆回転させないといけない。渡哲也と香山が主人公を演じる。古ぼけた倍賞知恵子の妹がいかさま博打の壺ふり。 おお!いい作品。★は4つ。 いい時代だった。 |
花と龍〈下〉 (岩波現代文庫) |
上下巻を読了した。わくわくするような面白さで、一ページたりとも退屈させられることがなかった。
私も炭鉱町で育ったので、特に石炭に関わる情景には懐かしい思いがこみ上げて来た。 戦後ではあるが、私たちの町にも似たような働く男たちがいて、そしておそらく、規模は小さいながらも、似たような「喧嘩」もあっただろう。 それにしても、当時の男たち、女たちは、なんと生き生きと時代と立ち向かっていたことか。 すべてを時間が流し去って、今は私の故郷にその面影は残っていない。それは作品の舞台である若松でもそうかもしれない。 この作品は、かつて争いながらも真っ黒になって働いた男たちの記念碑でもある。 作者は読者を愉しませる精神に富んでいた。そして、その才能も十分に持っていたのだ。一級品のロマンを堪能した。 |
花と龍〈上〉 (岩波現代文庫) |
この作品の最大の面白さは主人公の金五郎とマンというふたりの人物の魅力に尽きると思う。
お互い自分の夢を持ちつつ信頼しあってまっすぐに生きているふたりの姿に、読んでいるこちらまで 元気になってくる。二人を取り巻く女彫り物師や港湾労働者たちも生き生きと描かれ、 彼ら魅力的な登場人物たちが暴力団との抗争などスリリングな事件で活躍する様は 勢いがあって小気味いい。読んでいくうちにどんどん話に引き込まれ、とまらなくなる。 著者の両親がモデルのようだが、痛快な物語だ。 |